卯酉線
ある地点における卯酉線は、その地点を通る経線に直交する線です。卯酉線や経線は、地球楕円体を平面によって切断した断面の外周です。切断面の外周は切り線(截線)と呼ぶようです。
切り線が直交するというのは、経線が作る平面と、切断する平面のなす角が90°だと言うことです。
地点Aの緯度経度(φ、λ)は、赤道面をXY平面としたXYZ直交座標で、
長半径が1、短半径がb の地球楕円体で、地点Aの鉛直線は(0,0,q)を通ります。
卯酉線は垂直截線で、地球楕円体の表面と、平面の交線です。楕円体は、
平面は、、(0,0,q) を含み、経度λの経線の作る平面に直交しています。
経度λの経線の作る平面も 、(0,0,q) を含み、さらに原点を含みます。この3点で決まる平面は、
法線ベクトルは で、直交するベクトル (L,M,N) は、
を満たすので、 を取ります。
に、 、(0,0,q) を代入して、c、O を決めると、平面の式は、
と置いて、
平面の式をzについて解くと、
楕円体の式に代入すると、
を両辺に乗じて、展開して整理すると、
これは楕円を含む2次曲線(円錐曲線)の一般形です。
楕円の標準形を導いて、一周分のx,y座標を算出し、それを平面の式に代入して z を求めれば卯酉線が引けます。
楕円の標準形は、「5.楕円の標準形」によるものです。
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赤道半径1、極半径 b=0.6 の扁平な準拠楕円体を考えます。緯度30°、経度45°のA地点は、XYZ直交座標では (Ax、Ay、Az) と計算されます。この値から、卯酉線のXY平面への投影図形に当たる楕円の一般形の係数A、B、C、D、E、F を計算します。
後述する標準形の諸元を求める関数は、係数から、楕円の半径a、b、回転行列、平行移動量を返します。
これによって、XY平面上の楕円を描き、そのx、y座標を平面の式に代入して、高さに当たるzを計算します。